物性物理のための場の理論・グリーン関数

8章までを読んだが、8章の後半は難しいと感じた。この本だけ読んでいても不十分だろうということが文章を追いながらひしひし感じられ、思ったより時間がかかった。
電子ガスのホール伝導率の微視的な立場からの計算は結構大変で、異常ホール効果の方がずっと単純らしい。後者についてはカープラスとラッティンジャーが取り組んだスピン軌道相互作用と多バンド効果による内因性ホール効果の理論において1950年代に、物性におけるトポロジカル不変量の概念の一歩手前まで来ていたらしいこともよくわかった。面白い。