教養の電磁気

教養課程の電磁気学は、受験問題を解くためにやった物とかわりがなくて、とにかく退屈だった*1。そんななか、教養課程の電磁気学マクスウェル方程式へたどり着く過程)で印象に残っているのはこんな問題だった。
「電流が磁場を作るということが知られていて、電流が与えられれば磁束密度がビオ・サバールの法則から計算できる。それでは、電子が1個だけが円運動しているときはどうだろう。電子の速度をvとすれば、電流は-evと書けるではないか。」ふむふむ、ここまではよさそうだ。電流というのは単位時間当たりに面積を貫く電荷だったなあ。「それでは、この電流がつくる円を貫く総fluxはどれだけか」
素直に上に書いたことを式にすると、答えは発散してしまう。微小面積を貫く磁束密度を足し合わせればいいのだが、磁束密度は軌道からの距離の逆2乗に比例するからだ。じゃあどうしたらいいのか、というのが問題であった。さて。

*1:まあこれは大学1年生の物理系授業ほとんどに当てはまったのだが