山内・杉浦「連続群論入門」

サボっているわけではないが、何かとやることが多くてメモを書けない。適当な感想文になってしまったが、ちゃんと読んでますよアピールをしておこう。
不変測度・不変積分の導入を終えた。これで表現間に内積が定義できたりするようになる。内積を入れるということはノルムを入れることだなあ。ノルム使って距離を入れるのはよくある話なので、そういうことなのかな。確認しておくけれど、この章ではいまSU(2)の表現ρ_mの完全性を示すためにいろいろとやっているのだった。コンパクト性という概念もやった。不変積分の有限性によって定義されているようだが、要するに有界閉集合であることと同じである。特に今考えるSU(2)とかSO(3)はコンパクト群で、コンパクト群については不変積分が一意に存在する(証明は省略されてた)。実は任意の表現がユニタリ表現であるという著しい性質が言えてしまう。確認であるが、ユニタリ表現は完全可約表現であるのだった。

そして不変積分のつぎに、指標という量を導入した。

これによって、コンパクト群では、既約性の判定、表現の既約表現への分解の仕方、同値性の判定等の基本的な事実が指標のみによって知られる。行列自体でなく、スカラー値関数である指標によってこれらのことが定まるのはきわめて重要なことであり、これによって表現論が非常に見通しが良くなるのである。

どうやら結構便利な概念らしい。当初の目標であったローレンツ群の表現にたどり着くまでが長そうで、大変だ。現在本全体の1/3あたり。授業が終わる前に読み終えたい。