山内・杉浦「連続群論入門」

ああ、このタグを使うのは一体いつ以来でしょうか。というのも実は場の理論でローレンツ群の表現が出てきてから、この分野の復習が必要だと感じて、また新たに勉強を始めることにしたという顛末でございます。今度はペースメーカーとして勉強記録をつけたいと思います。自分がさぼってしまわないようにです、はい。自分が見てわかればいいということで、前後の文脈はブツ切りしますし、非常に面白くない記録になると思いますよ。すみませんね。
ガッツリレジュメを作るわけでもなく、適当に重要と思われる事項について、あるいは疑問点について簡単にまとめていこうと思っています。では早速記録をつけていきますね。

II.回転群とその表現 §3.既約表現の構成

まずこの章の目的ですが、SU(2)の既約表現をすべて求めることによりSO(3)の既約表現を求めることです。SU(2)の随伴表現はSU(2)からSO(3)への準同型写像であることは前の章ですでに見ています。言葉遊びをすればSU(2)はSO(3)よりも大きいので、二つに畳んでSO(3)の各元と対応づけられるということでしょうか。

  • [I]ユニタリ表現は完全可約である.

ユニタリ表現の完全可約性についてである。Gの、表現空間Vに関するある表現(ρ,V)がユニタリ表現であるとは、任意のg∈Gに対しρ(g)がV上のユニタリ変換になっていることである。このとき(ρ,V)は完全可約表現になっているのだが、

 U, U^{\perp}が規約でなければ、Vを U, U^{\perp}の直和に分解したのと同じ操作で、これらの空間をさらにρ(G)不変な部分空間の直和に分解できる。この操作を繰り返せば結局Vが既約な部分空間の直和となる。

とあるのが納得がいかない。有限回の操作の後にVの分解が終わるかのように書いてあるが、naiveすぎるだろう。一通り勉強し終えたら戻ってくる。
ちなみにSU(2)とSO(3)は適当な内積に関してユニタリ表現である。従って、これらの群のすべての表現を求める問題はすべての既約表現を求める問題に帰着される。

  • シューアのレンマ

いつもここまではたどり着くのだけど、ここから先がなかなか長くてねえ。

Gの二つの規約表現(ρ,V)、(σ,W)に対して、VからWへの一次変換Aが、すべてのg∈Gに対して
σ(g)A=Aρ(g)
を満たすときは、AはVからWの上への一対一写像(同型写像)であるか、A=0である。

矢印とか書いてお絵描きするとそれぞれの写像の意味がわかって、この補題の内容もつかみやすい。証明はkernelの像を考えればよい。
シューアのレンマから直ちに表現間の同値の概念を得る:

定義 Gの二つの表現(ρ,V)および(σ,W)(既約でなくてもよい)に対して、VからWの上への一対一の一次変換Aが存在して、すべてのg∈Gに対し
Aρ(g)=σ(g)A
が成り立つとき、(ρ,V)と(σ,W)は同値であるという。同値でないことを異値であるともいう。

  • 同値な二つの表現について、より精密な定理が成り立ち、これもシューアのレンマと呼ばれる

(ρ,V)がGの複素既約表現である時、すべてのg∈Gに対するρ(g)と可換なVの一次変換Aはスカラー変換である

これは、よくわからない。この定理が複素数体上に限られるのは、"複素数体C"が"代数的閉体"であるという事情によると言うのだが…うーん。


んー、ちょっと張り切りすぎだな。大変すぎて、この分だと次からもう書かない気がするww駄目すぎる