部屋温度を測ってみた

社会人による夏休みの自由研究でつ。

動機

家があまりに暑いので、どれくらい暑いのか知りたくなり部屋温度の記録を取ってみた。どの時間が暑いのか?またその暑さはどれくらい持続するのかなどを知ることで、夏を過ごしやすくすることができるかもしれない。

測定の概要

ATD7410センサを使った温度ロガーである。Arduinoによるシリアル通信を行い、PC上のpythonプログラムで記録ファイルへ保存。センサは2つ同型のものを用い、平均値をもって測定温度とした(2つのセンサ間で系統的に0.2度ほど指示値が食い違っていた…)。測定は20秒おきに1回で、8/6から8/9まで4日間分の記録をとった。

wikipedia (Arduino - Wikipedia)とパワーポイントのクリップアートから図を一部拝借。

結果

温度の時間変化は次の図のようになった。
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測定環境と温度変化を結びつけることにより結果の解釈を試みよう。

8/6から8/7

出勤前*1にエアコンをOFFにした直後から部屋温度は上昇した。正午前くらいから0.4℃/hour程度の緩やかな部屋温度の上昇がみられた。部屋温度が最高となる時刻は17:30あたりである。外気温が最高となる時刻はこれよりも早く、地域にもよるが13~15時頃である(参考:気象庁|都市化は一日の気温変化にも影響するのですか?)。外気温最大の時間からさらに夕方にかけて部屋温度が上がるという事実はそれ自体重要である。
夜の急激な温度低下はエアコンの稼働による。8/6夜~翌8/7朝および8/7夜はエアコンを使用した。8/7夜は就寝時エアコンを切ったため、部屋気温は緩やかに上昇して午前3時頃、31度あたりで安定した。外気温はこれよりも低かった。外気温に比べて高い温度で安定し、また経時的な変化もないことから、部屋温度は部屋に蓄えられた熱による高温安定状態であると解釈できる。

8/8

外気温が低く、最高32℃という予報の一日。それでも正午が近くなると温度が少し上がった。午後は不在であり、部屋を閉め切っていたが8/6~7のような部屋温度の上昇は見られなかった。これは外気温がそれほど上がらなかったためと考えられる。

8/9

外気温が低い予報の一日であった。この日は在宅していたが、やはり夕方にかけて気温が上昇してきたため、午後6時ごろに扇風機による外気の取り入れ(強制換気)を行った。夕方は外の方が気温が低いため、一定の効果があり31度くらいまで部屋温度が下がった。しかしながら体感的には依然蒸し暑く、エアコンを使用し部屋温度を調節した。

考察

測定からいくつかの知見が得られた。
部屋温度が最も高くなる時刻は、外気温が最高となると思われる14~15時から2~3時間ほど遅れたころである。これは部屋の熱容量による遅れ効果であると考えられる。外気温が最高ということは、部屋外部から部屋内への熱流が最大ということである。熱流を部屋の熱容量で除した量が時間当たりの温度上昇である。
このような熱容量の大きさのため、一旦部屋温度が上がると、夜間でもなかなか下がらない。8/8の早朝にみられた温度一定領域は、このような事情によるものだろう。
また、特に夕方~夜間においては、外気を効率よく取り入れることで部屋温度を下げることが可能であると分かった。これは8/9の18時の強制換気による外気取り入れの結果からわかる。
8/8と8/9はどちらも早朝窓を開放していたが、部屋温度の変化に開きがある。この辺りも、風の有無で説明がつくかもしれない。

*1:8/7は出張直行のため外出時間が遅かった