目標のある読書

Courseraの計算統計物理は最後の課題を提出し終えて、あとは採点とテストを受験するだけである。血肉になったか?と聞かれれば胸を張って「分からない!」と答えたい。趣味だし、要するに面白ければいいと思うので。
知識を吸収することはとても気持ちいい。ただし、自分の時間は限られているので、無駄は少ない方がいい。インプットの時間を計画的に確保することは有効だろう。そのためにはコンテンツ消費にノルマを課すと良いかもしれない。たとえば100ページあたり1週間とか。これはかなり緩めのノルマだけど。

もちろん教科書はそんなに高速では読めない。読めないけど、教科書を頭からずーっと読むという習慣も、じっさいもうない。習慣もないし、必要もない。特にある程度知識が深まった分野については、教科書読んだくらいで吸収できる知識量も少なくなるだろうし、それに比例した時間だけ費やせばいいと思う。学問をやる態度としては褒められたものじゃないかもしれないが。

インプットは楽しいのだけど、できることなら、本当のことを言えばアウトプットを目指したいと思う。面白かったり、不思議と感じることを調べて、新しい見方や方法をどんどん見出してみたいと思う。「はじめに勉強するのじゃなく、必要だと思ってから勉強した方がいい」というのは大学時代の恩師の言葉である。本当はそう思っているのだけど、なかなかできない。それはひとつには、本当に面白いことが何なのか、わからないせいなのだと思う。自分には好奇心の芽がないのかもしれない。
そのことを、勉強不足のせいにして知識のインプットにより没頭していくってのは、無目的でよくない。効率も、きっとよくないんだろうし、よくないづくしなんだろう。