身近な物理

高校の時から疑問に思っていることがある。口に出してみるとすごくくだらない問題に聞こえるだろうが「セロハンテープはどうしてくっつくの?」
糊やボンドはまあわかる。糊は紙にしみ込んで乾燥する。そして錨のように繊維に絡まって異なる部分をつなぎとめる。これに対してセロハンテープはもっとミクロな力が働いているに違いない。物質間に働く力は4種類しかない。セロハンテープは電磁気力でくっついているのに間違いない。おそらくは粘着面のごく特殊な事情によって、貼り付けられたものの表面を構成する分子に超近接することができるのだろう。理屈は分かる。だけど、そのディテールは?
セロハンテープについて調べてみると案外奥が深い。不思議な現象の一つに「トライボルミネッセンス」なんてものがある。セロハンテープをロールから引き出すときに、可視光線やX線が発生しているというもので、身近なくせに詳細不明らしい。この放射電磁波のスペクトルをとるとかすれば何か新しくわかったりしないだろうか。常温核融合の鍵はここにあり(ぇ
そういえばグラフェンの簡単な生成法のスコッチテープ法はセロハンテープで両側から挟んだ炭素試料を、両側から引っ剥がして一層ずつはがしていくというものだった。深いぜ、セロハンテープ道。