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Henryの法則 (補足)

前回書いた記事について補足がある。前回はGibbs-Duhemの関係式から議論を出発させた。Gibbs-Duhemの関係式は
 SdT-Vdp+x_{A}dG_{A}+x_{B}dG_{B}=0
だった。ここでT,p,G_{i}が自由な変数というわけではないことに注意する必要があるということだ。自由度の数について考えると2成分2相系を考えるならばGibbsの相律より自由度は2であるとわかる。すなわち(T,p,x_{A})*1のうち2つしか自由に動かせない。http://d.hatena.ne.jp/ttrr/20120813/1344875674ではpとp_{A}が独立であるかのように扱ってしまったが、正しくは
 -Vdp + x_{A}dG_{A}+x_{B}dG_{B}=0
を解く必要がある。しかし実際は、室温常圧下であれば第一項は無視できるほど小さいことが示せる。これを無視すれば上に引いた記事の通りに議論が進む。細かいことだったのだけど一応補足しておく。


溶液の熱力学、教科書を開いてみると案外面白い。高校生のころは浸透圧についてのvan't Hoffの式というのがどうして気体の状態方程式の形と一致するのかさっぱりだったものだが。

*1:x_{i}についてはx_{A}+x_{B}=1なる定義から自明な拘束条件がある