阿部の統計力学やら、量子多体系の教科書を読んでいる。概観的な知識がほとんどないために、メリハリのつけようがなく、結構きつい。初学者向けと言えど、いかにも無骨な書き方で、いよいよ物性理論という感じがする。
量子統計力学と場の理論での概念の対応についていくつかメモをしておく。阿部の本に登場するBloch-De Dominicisの定理は素粒子分野ではWickの定理と呼ばれているものであり、第ゼロ次近似における物理量の積の平均値をcontraction(下に説明するGreen関数と同一のもの)にばらすことができる。量子統計力学においてはMatsubaraにより温度Green関数 g_{r}[u,u'] = -\langle \mathrm{T}a_{r}(u)a_{r}^{\dagger}(u')\rangle_{0}が導入されたがこれが場の理論でいうpropagatorに相当する。
こんな認識ですが間違いを発見したら教えてください。