ある先生がいらっしゃって、その人が作るプリントがすごい。理学部の2年生、3年生の演習で配布するプリントなのだが、このプリントの優れている第一の点は数理的に「まったく」飛びがなく厳密なところ*1だと思う。それでいて内容的にもチャレンジングなものが多くておもしろい。
たとえば、合流型超幾何関数の「系統的」な一連の演習問題群だったり、2年生で習うClebsh-Goldon係数の発展としてRacah公式の証明やら、Wignerの3j記号を使った議論とか、そういった、授業では立ち入らない多少「踏み込んだ」議論をしてくれるといった具合に。*2このためにプリントの量は膨大になったのだけど。。。*3

*1:俺が見るところ、商用のどの教科書より厳密

*2:最近この先生のところに遊びに行ったとき、新しくWigner-Eckartの定理の証明のプリントをいただきました!50ページもあります!さすがにまだ手をつけてはいませんが、見たところ座標の変換性やら古典群の性質やらを経て最終的に目的地に到着する、とても優雅な旅だと思います。

*3:当然提出する問題もこなすのが大変だった。授業で解くほかに半期に2回ほど提出するレポートでは、ノート1冊は使うんですよ