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一般化非線形モデルの誤差伝播

yanatsuba.hatenablog.com
先日のことであるが、一般化線形モデル y = Fa に従う現象を観測し、その係数a_iを決めたい問題を抱えていたのであった。統計学上のよく知られた議論により、これは正規方程式 F^t y = F^t Faに帰着する。F^t Fは正方行列なので、データの情報が十分であれば逆行列が存在し、 a = (F^t F)^-1 F^t yと求まるのだった。
鋭敏性が気になり、誤差評価が難しい。(F^t F)^-1 F^tは陽に求まるのであるから、yに付随する誤差がaに伝播する程度は簡単に評価することができる。では、F(x)に付随する誤差についてはどうなるだろう、というのが最近の技術的な引っ掛かりだった(少なくとも自分はそのように認識していた)。誤差が小さいという前提の下、撞着のある(閉じていない)摂動のような方法が使えそうだという考えを試してみる気になった。アイディアは次の通りだ。
まずモデル式 y = Faにより、δFによるyへの伝播を評価する。これは δy = δF aとなる。この式により、δFをyの誤差に転嫁するわけだ。先の結果を流用すればベクトルaに対する誤差の伝播はδa = (F^t F)^-1 F^t δy = (F^t F)^-1 F^t δF aとなる。式が込み入っているが、清書すればこうだ。

 \delta a = (F^{\mathrm{t}}F)^{-1}F^{\mathrm{t}}\delta F a

右辺にaが登場しており、これがまた問題ではある。が、たとえば第ゼロ近似として、測定値を用いて算出した値を用いればよい。問題が適切でないばあい、解aがFに大きく依存する可能性がある。そのため、この式は非常に大まかな誤差の「程度評価」に用いることができるにすぎないのであるが。