アンシラ

こういう微妙なワードを書くとすぐにgoogleに拾われるのがhatenaのいいところでであると同時に悪いところでもあります。実はこれ、ある授業で、2電子波動関数の解釈についてどうも納得がいかず、質問をした際に先生がぽろっとこぼした言葉なんですが、spellがわからずgoogleで調べることもできずにモヤモヤしてるんですわ・・・。量子論のfoundationに詳しい人なら知っている言葉みたいなんですけどね。
で、そもそもの質問というのは2電子波動関数ψ(r1,r2)の絶対値二乗が粒子がr1とr2において同時に発見される相対的な確率密度である、という説明がどうも意味不明だ、ということについてです。2電子波動関数の絶対値の二乗が物理的に本当に意味を持つかは実験以外に確かめようはないと思うのですが、まず考えるのが「本当に同時に測定することがそもそも不可能ではないか」ということです。測定というのは射影なので、例えば2電子がエンタングルメントの状態にあれば片方の粒子が測定された時点で系の波動関数の形はまったく変わってしまうのではないか、と。先生も、確かにそこは微妙だとおっしゃっていましたが「おそらくそんな心配はないのではないか」とも言っていました。ここら辺は案外難しいのだろうか。清水先生の量子論の基礎には書いてあるだろうか。読んでみるよ。
それからですね、電子の原理的に区別不可能である、という性質からそもそもψ(r1,r2)が粒子1,2に関する情報と考えるのはまずいのではないかとか、そういう基礎的なところで素朴な質問が出てきてしまっているんですねー。場の理論ではこんな疑問も出てこないのでしょうが・・・