ベクトル解析のいくつかの公式についてのメモ
電磁気学や流体力学などで、場の量を記述するためにはベクトル解析が便利な道具となる。本当は必須ではないのだが、これを使うと非常に計算の見通しが良くなる。ただし有用な公式をおぼえるのはなかなか骨だったりする。
たとえばこういう公式は頻出である。
おぼえられなければその場で再現するというのが良い。完全反対称テンソルを使った方法は、非常に記法が簡単になり、せいぜい3行くらい計算で導出ができる。完全反対称テンソルに親しんでいない場合、もう少し直観を使う方法もある。これについて書いてみる。
上式左辺であるが、これは×Cの部分から、すぐにベクトルCに直交していることが言える。従って計算の結果は、AとBの線型結合で表せる。あとは符号を含めた係数の問題である。それぞれの項がA、B、Cを含め、係数が内積で書けることさえ覚えておけば、具体的にベクトルを入れてしまうのが良い。たとえば、ハットを単位ベクトルを表すものとして、
とおいてみよう。するとなのでけっきょく
となり、係数が決まる。ベクトルAの係数も同様に決まる。簡単ですね。
他にも暗記法はあるかもしれない。