科学を広めよ その一

科学は一部の人間に占有されるべきではないというのは僕の持論だ。科学なくしては成り立たないいまの世の中において、科学を知らないことは許されない。また、科学に通じたものはそれを人に伝えなくてはならない。


科学が一部の人間に占有されるとどのようなことが起こるか、それを考える前に、そもそも科学を知っているというのはどういう事か考えてみたい。
まず最初に断っておくと、科学は単なる知識の集合体ではない。だからこそ科学に詳しいものは科学に疎いものに教えねばならないのだ。科学は百科事典だけからは学べないのだ。以前脳科学者の茂木健一郎氏の講演を聞いた際、「大学の宝は人だ」といっていたことを思い出す。
科学という考え方の枠組みを得るためには、人に教わる必要がある。