図示の威力を感じられる本
物理数学の直観的方法―理工系で学ぶ数学「難所突破」の特効薬〈普及版〉 (ブルーバックス)
- 作者: 長沼伸一郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/09/21
- メディア: 新書
- 購入: 7人 クリック: 46回
- この商品を含むブログ (10件) を見る
直観的ってタイトルに入ってるだけあって,その点を徹底してる.具体的には図示することを徹底していて,わかりやすい.中でも複素積分のあたりには感心した.複素関数f(z)の曲線C上積分に関して,C上各点に座標を貼り付け,それを接線方向に回転することにより図形的イメージを持たせる発想は面白い.
内容も面白いが,図示の威力をとにかく感じられた.ちなみに全体を通して厳密性のことは少しも気にしていない.その割り切り方も徹底しているためもはや好印象ではある.