電気分極1

誘電分極 - Wikipedia
この記事のように、分極がミクロな分極子による寄与だと捉えることには困難があることが知られている。電気分極の物理は相当に深いのだ。
モダンな扱いとしては、ベリーの位相を用いたものが知られている。分極についてきちんとした理解が得られたのは1990年以降の話である。バルクにおいて分極の演算子がうまく定義できないことは1970年代の終わりには知られていた(どこかに書いてあった)のに、巷の有名な教科書、例えばキッテルとかアッシュクロフトにはいまだに時代遅れな記述が乗っかっているだけである。上のWikipediaの記述も古い。このような、ユニットを仮定するモデルはクラジウス・モソッティのモデルと言う。先に書いたようにこれは上手くない。
分極の絶対値が得られないという点については、実験家たちは理論よりも先に気づいていたようだ。現在、物質の分極に関する測定は全て分極の"変化"に関するものなのである。