レポートは一段落した。
低温物理学のレポートが「授業で扱ったテーマから一つ選び、まとめた上で自分の研究テーマと結びつけて論ぜよ。」という、珍しく自由なレポートだったのでのびのび書いた。枚数指定の8枚をTeXで、割りとがっつり書いてしまった。


テーマは一言で言えば「結晶の乱れの物理」ということになる。授業で扱った「超固体」の関連。超固体は流動性を持った固体で、そのアイディアは固体のヘリウム4の基底状態に関するアンドレーエフとリフシッツの考察に端を発する。簡単に言えば、結晶の"抜け"が結晶中で非局在化し、系の安定化に寄与しているのではないか、という話だ。理論的に予言されながらも実験的に証拠が見つかったのはごく近年で、それ以来ちょっとしたブームになっているらしい。
こんなふうに、結晶の乱れとか不純物が物性に大きく寄与することは他にもたくさん例がある。僕が自分の分野と絡めて書いた部分というのもまさにそういったところで、電子のtransport propertyにdislocationやimpurityが大きく効いてくるよ、という話を具体的な例を挙げて書きまくった。

ちょっと自己満足が入ったかもしれない。が、楽しかったので一日で書けた。