高田康民の本を眺めた。第一原理のハミルトニアンを書き下し、適当な近似その他の手法から現象論的な方程式との整合を見るというのが多体問題における一つの王道らしい。
第一原理ハミルトニアンは、おおざっぱに言うとエネルギースケールに従って三つの部分に分けられる。

  1. 非相対論的な主要項 〜 eV
  2. 相対論的な補正項、特にスピン-軌道相互作用 〜 100 meV
  3. 超微細相互作用、電場勾配と電気四重極子との結合 〜 0.01eV

相対論的な補正項はSOCの他にもいくつかあり、質量速度やダーウィン項などを含めた近似は時にBreit - Pauli近似と呼ばれる。


気になる箇所がある。シュレディンガー・リッツの変分原理が「証明」されていることである。原理の証明とは一体どういうことだろうか?謎である。