108. 集合の測度
閉じた \sigma Mに関する集合関数 \mu (e)が完全に加法的で非負であるとき、 \mu (e)をもって eの測度とする。以下、さまざまな定理など。
109. 積分
ついに積分まで来た。案外あっさり。f(x)≧0の時、 E= e_{1}+e_{2}+\cdots +e_{n} Eの任意の分割とする(単純分割和)。このとき、 e_{i}におけるf(x)の値の下限を v_{i} = \inf_{x \in e_{i}}f(x)として和 s_{\Delta}=\sum_{i=1}^{n}v_{i}\mu e_{i}を作る。すべての分割 \Deltaに関する上限 \sup s_{\Delta}を集合 Eの上の f(x)積分といい、それを \int_{E}f(x)d\muと書く。fが非負でないときは正負の部分への分割をもって積分を与える。そのほかは、積分に関する定理など。

体裁崩れまくりだ…
積分論はなんかわけのわからないことをしている印象があったが、実際に取り組んでみると自分の知っているRiemannの積分の一般化の流れとしては、むしろ素朴なもののような気がする。しかし、面積や体積の足し算としてごく直感的に導入された積分操作からすれば、ずいぶんと人為的な手続きに感じるが。
ここまでくれば、あとは測度の入れ方の問題なのだと、目的が見えてくる。先を急ぎたいところを抑えて、次は積分の性質についていくつか見ていく。線形性などは実はまだ示されていない。